3月11日、14時46分、地震。
縦揺れを含む、大きな横揺れ。
揺れが弱くなったところで外を見てみると、何人かの先生が玄関から外に出ており、中に居ると危険だから降りてこい、という。
まだ揺れが収まっていないが、とにかく階段を降りて外に出る。
外は小雪。
校舎はこの夏に耐震工事をしたばかり。とにかく持ちこたえてくれたのは偉い。
揺れの収まりを待って、校内のチェック。
職員室の蛍光灯を吊り下げている支持棒が天井から外れ、蛍光灯全体が傾いてぶら下がっている。というのが4灯。
薬品庫を確認しに行くが、特に薬品の漏れ等も無い。狭い薬品庫にいる間にも大きめの余震が二回。
携帯電話はかなり混雑している。
まれに繋がるがすぐに切れる。
メールは10回のうち2回くらいは、送れるかもしれない。届くかどうかは不明。
入試関係の業務をしていたのだが、全て中止して帰宅。16時。
停電につき、信号が消えている。
消防団の方が法被を着て、十字路に立ってらっしゃる。頭が下がる思いだ。
家に寄って妻の安全を確認。棚なども倒れずに済んだようだ。
タントクルセンターに行き、演劇部の生徒たちの安否を確認。何人かはすでに帰宅してしまった様子。携帯電話でその場待機を指示したのだが、メールが届かなかったようだ。
保護者の方に迎えに来ていただき、全員帰宅を見届ける。
一人、友人宅に避難していて所在不明になった生徒がおり、しばらく慌てる。
タントクルセンターは市の避難所になっているようだ。
発電機が起動して、自動ドアが動きだし、電気が点く。すばらしい。
市民の方が避難に訪れる。消防の方が箱に入った毛布を受付に届けに来る。
演劇部員全員の無事が一応確認できたので帰宅。18時30分。
町は完全に停電。
信号は無いのだが、自動車の往来はさほど不便しないようだ。
ヘッドライトを点滅させたりして、十字路も混乱無く走れる。
自宅も、もちろん停電。
うちは灯油ストーブを使っているので、その炎と懐中電灯の明かりですごす。
さきほど、演劇部の保護者の方にいただいた食パンをかじる。
妻がパスタを茹でてくれる。
ガスはプロパンだし、幸いなことに水道も大丈夫。
携帯電話の充電はずっと以前にコンビニで買った乾電池式の充電器を使用。
乾電池が6本程あるので、それで凌ごう。
懐中電灯はLED式のもの。白色光だし、電池の消費も少ない。
携帯ワンセグで情報を得る。
見たこともないような津波。火災。どうなっているんだ。
余震も続く。大きい揺れが来るたびに二人で棚を押さえる。
妻がギターを弾く。音楽の力は大きい。
冷え込みが厳しい。水道の凍結を防ぐために元栓を閉める。
とりあえず布団に入ってみるが、うまく眠れない。
目覚めるたびに、携帯のワンセグを見る。
夜明けまでの時間を数える。
余震は止まない。
明けて12日。
妻は夜明け前に起きてしまったようだ。
とりあえず、学校に行ってみる。雪が積もっている。
2学年が保護者を含む集会を予定していたのだが、中止(延期?)。一応、二学年担任団が出勤し、電話対応などをしている。学校の電話は一本だけ非常用で通じる回線がある。
とにかく電池が欲しいので、近くのツルハに歩いて行くも開店せず。
近所のダイユーエイトに行ってみる。
駐車場に車が停まっている。開店しているらしい。入り口に行列。並んでみる。
最初、若干の混乱。満員電車程度の混雑。
停電のためレジが動かず、品名、JANコード?、品数、値段をメモした上で、電卓で計算してお金のやりとりをしているようだ。
なかなか列が動かず、誰かが大きな声を出したりする。が、まわりが宥めたのか、すぐに落ち着く。
入場規制が敷かれて一人当たりの空間が広がり、空気が安定する。混雑は敵だ。
知らない人同士だが、ボソボソと情報交換したりする。時折、笑いが起きたりする。互いをいたわるような、笑い。
レジ近くの空間だけ解放されて、乾電池、ロウソク・マッチ、カップラーメン等が並べられている。必要ならば店員さんに言うと持って来てくれる。
乾電池は豊富にある。いつまで電力供給が止まったままなのか分からないので多めに買う。単三電池の16本パック。それから使い捨てライターを一本。最低限のものだけを買おう。
出口のところで、マサル先生に会う。乾電池はまだ十分にあるよ。大丈夫。
教え子のコースケにも会う。彼は介護職だが、職場の買い出しで来ているようだ。偉い。頑張ってくれ。
隣のヤマザワは行列になっているので、通り過ぎる。
村山のオーバンに行くと、玄関先で長机を並べて営業をしている。食パン一斤、カップラーメン4つ、鶏肉1パックを所望。買いすぎないように、買いすぎないように、と自分に言い聞かせる。
晴れていて良かった。これが吹雪ならこんな事はできなかったろう。
とりあえず、帰宅。
妻が眠っている。が、帰宅の物音で起きてしまう。睡眠が浅くて疲れが取れていない様子。
避難所暮らしの方のご苦労を思う。
鶏肉をフライパンで炒める。
買い置きの鶏肉もあったので、少し塩をして、全部炒める。
冷蔵庫は動いていない。
妻が野菜と灯油がない、というのでさらに買い出しに出かける。
なんだか、道路が通行止めになっているので、引き返して迂回する。なんだったんだろう。救急車かな。救急車と消防車のサイレンはとても多い。
今度は東根のオーバン。
入り口のところで、店員さんがメモを取ってくれて中から商品を持って来てくれる。外のテントで会計するシステム。もちろん電卓で手計算。
白菜1/4、トマトジュース、タマネギ、チャルメラ5食パックを購入。
東根のイオンに行くが、完全に閉店。張り紙には売り切れの文字。
他のお客さんが困っていたので、オーバンは開いている旨、伝える。
灯油が無いのでガソリンスタンドに向かう。
踏切に通行止めが置かれており、遮断機が半分閉まっているが、電車は走っていないはずなので注意して渡る。
途中のセーブオンでも店先で販売しているので、寄る。
シュークリームが山積みになっていたので買う。あと、レトルトカレーも。
ガソリンスタンド付近はひどい混雑。
ガソリンそのものはまだ半分くらいあるので大丈夫。灯油だけ欲しい。
30分くらい並ぶ。その都度アイドリングストップ。
公家さんからメール、ご実家は福島中通り。皆さん無事とのこと、何より。
順番が来て、灯油は、、、と聞くと売ってないらしい。どこに行っても品切れじゃないか、という話。
スタンドを出てから、ガソリン入れて来るんだったか、とチラと後悔。
いや、大丈夫、まだあるんだから、必要なものだけ買おう。
帰宅。眠くなってしまったので、少し寝る。
本当は日のあるうちにいろいろやっておいた方が良いのだろうが、一通りやってしまったので何とかなるだろう。
16時すぎに目覚める。
余震は続く。携帯のテレビを見る。
西の空がぼんやりと赤くなっていく。おだやかな夕焼け。
18時、電力復旧。
良かった。
全体として電力が足りていない、とのことなので、最小限の電力使用にする。
妻がインターネットは電気をすごく使う、というので、メールを送ってはスリープさせ、を繰り返す。
とにかく電気がある、ということがどれだけありがたいことか。
ネット経由で多くの方から励ましをいただく。多謝。
山形は被害が少ないです。太平洋側が酷いことになってます。
この度の地震で被災されたみなさまに心からお見舞い申し上げます。
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