3月1日は卒業式だった。
三年ぶりに学年団に入れてもらったのだが、やはり学校というところは学年に入っていてこそ楽しい、ということを実感した一年間だった。
担任団に入っていると、生徒と直接向かい合う機会が格段に多くなる。
ほんとはクラス担任が一番楽しいに決まっているのだが(と同時に、忙しさも一番なのだが)しかし担任になれる人数は限られているので、それは仕方ない。
卒業式が終わると、部活動の後輩たちが昇降口の外で先輩を待っていて、部活動ごとに花束を渡したり写真を撮ったりする。
今年は比較的天候が穏やかだったので、待っている下級生も少しは楽だったようだ。
書道のマサル先生の計らいだろうか、「祝卒業」と墨痕鮮やかな大きな書がパネルに貼ってあって、その前で集合写真が撮れるようになっていた。
演劇部のみんなも、最後のホームルームを終えて出て来る。
ちょっと広いところに移動して、花束贈呈と写真撮影。
彼らが一年生のときの最初の定期公演から、最後の定期公演まで5作品を収めたDVDを記念に渡す。
ハグイの制服のボタンがあちこち取れているのが微笑ましい。
モリタニのボタンが取れてないのも微笑ましい。
彼らとは、これから先もずっと関係が続くと思っているので、これが長いお別れになるわけではない。とりあえず、夏まで達者に暮らせよ、という感じで送り出すことができた。
その後、アンジェリーナで祝賀会。
たくさんの保護者の方にお話を伺うことができた。
家庭の教育力っていうのは、本当に大きなものだな、と実感する。
たとえば、看護系に進学した高橋さん。
彼女の面接練習をした時に、コミュニケーション能力の高さに感心したのだが、お母さんの話では幼少の頃は全く要領を得ない話ぶりだったそうだ。
夕飯を作っているお母さんの腰のところで、幼い彼女は一生懸命話をするのだが、何がどうしたのか、全然わからなかったと言う。
で、お母さんは、根気づよく彼女の話に質問を挟みながら毎日聞いてあげたらしい。
なるほど。
あるいは、化学にすすんだマコト君。
彼は中学生の頃にテルミット反応を自力でやってみた、という経験を持つ。
お父さんがいろいろと準備してくれたのだという。その時は失敗したのだが、高校でテルミットを見て、いたく感動したらしい。
そのお父さんの話も聞くことができた。お父さんは中学校技術の先生で、彼のために、というよりは、むしろお父さん自身が楽しんで(酔っぱらって、なんて仰ってたが)実験をしていたようだ。
父親がそうやって楽しんでいれば、そりゃ、息子だって化学が好きになるだろう。
そういう話を保護者の方から直接聞けるっていうのが、祝賀会のいい所よね。
みなさん、ご卒業おめでとうございました。
中期、後期試験を受験するみなさんは、もう少しのあいだ、頑張りましょう。
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